「松原ガレッジ」のブログ

大阪府松原市にあるウェブ開発・HP制作をするところ。管理人が思ったことや困ったこと、課題についてまとめていきます。

例え話では「理解」には限界がある。〜次のステップへ進むには〜

大阪府松原市でウェブ開発をやってます。
コワーキングスペース松原ガレッジ管理人の五島です。

制作がメインなのですが、プログラミング教育やPC教室の講師なども行っています。
生徒にとって新しい概念を学ぶ時、
「例えを使って、日常で馴染みやすい事象に置き換える」
というのは、誰もが行ったことがあるでしょう。

新しい概念を理解する時、「例え話」をキッカケとして理解を進めようとします。
この時に「例え話」= 全体として捉えないようにしないといけないよという話です。

なぜなら、例え話が枠を作ってしまい、そこから外れた概念の理解を妨げることがあるからです。

例えば...(この話もあくまで例ですよw)
おばあちゃんに対してスマートフォンについて教えることになったとします。
「電話みたいなもので〜」
と伝えれば大体は理解してくれるでしょう。
とりあえず、持ってる人同士で連絡が取れる的なニュアンスは伝わると思います。

しかし、これで「ネットができる」「音楽聞ける」と言われたら、おばあちゃんはビックリするでしょう。
自分が知っている電話の概念から大きく外れてしまうからです。
つまり、例え話はあくまで物事の一部分を切り取った1つの側面であり、抽象的な概念をすべて置き換えられているものではない
ということです。
それを理解しておけば、例え話の呪縛を破って、それまでの枠を広げることができます。
そうゆうものなのか、と受け入れることができます。

もちろん、例え話の中にはその抽象的な概念をほとんどカバーするような「うまい例え」というのが存在しています。

最近もtwitterで見かけたのですが(たぶん選挙のたびに出てくる)、統計学に関する秋山仁先生の例えがめちゃくちゃ秀逸だなと
立川志の輔さんの落語の枕だそうで、こんな例え話です。

数学者の秋山仁先生に「開票5 %で当確がでるのがおかしい」といったところ、秋山先生が「それが統計学ですよ。少ないサンプルで全体を見る。これが統計学です」とおっしゃる。

「でも先生、そんなこといっても5 %ですよ」

「じゃああなたね、大きな鍋一杯にみそ汁作って、味見するとき、どんぶりばち一杯に入れてぐーって全部飲む?」

「・・・小皿ですよね。」

「それが5 %よ。」

この例え話は、ほんとにわかりやすい笑
他の思考実験にも応用が可能なところも秀逸な例え話だなと感じます。

だって、もし味噌がちゃんと混ざってなかったら(偏りがあったら)、小皿で味見しても無意味というのがなんとなく理解できるじゃないですか
応用も効く!!

というわけで、例え話が表すのは概念の一部だとわかってもらえたかなと思います。
では、理解するにはどうすればいいのでしょうか??

自分で例え話を作れるかどうか?

自分が「大体こんな感じか」と理解できた時、実際に例え話を作ってみるといいと思います。
先程のスマホの例で言うと スマートフォンとはつまり電話 + 計算機 + レコードなんじゃないか という感じです。

それを講師の先生に確認してみましょう!
そこで少しずつ理解を進めていきます。

「それってつまりこれと同じ??」
と自分の中で噛み砕くことで、例え話から理解が広がっていくのかなと

まとめ

結局言いたかったことは2つです。
・例え話はあくまで物事の一部分を切り取った1つの側面
・理解を深めるには、自分でも例え話を作り講師に聞く
ということでした。

例え話を物事のすべてとして理解するのはもったいない!!
細かいニュアンスや条件、情報としてカットされているものが確実にあります。
(もちろん味噌汁の話もです!)
このことを念頭に置いて、様々な知識を貪欲に吸収していきたいものですね〜

参考リンク

・落語の動画は検索して探してみてね
https://www.yotsuyagakuin.com/b_geneki/toukeigaku-senkyo/